私たち葬儀社の立場としては、大切な方がお亡くなりになられてから、
葬儀のご依頼を受けるのが一般的です。
事前に相談をして、ある程度葬儀社を決めている方も増えてきていますが、
病院や施設で大切な方が亡くなられてから、葬儀社を探す方も多くいらっしゃいます。
後者の方は、どこに頼んだらよいのか、また葬儀社の人がどんな人なのか、
費用はどのくらいかかるのか、喪主はなにをしたらよいのかなど、
大切な方を亡くされたショックの中で、更に不安なことがたくさんあるかと
思います。
その結果、親身になって対応する葬儀社に頼むことが出来ればよいですが、
マニュアル的で融通の利かない葬儀社に頼んでしまうと、最後のお別れの時間で
ある葬儀が、すっきりしない形で終わる事もあるかもしれません。
私たちは、そのような後悔の残る葬儀にならないために、何が出来るのかを
考え、「この様なサービスが実現出来れば理想かな」と想っていることがあります。
それは、終末期のトータルサポートを実現させることです。
亡くなられてからの関わりではなく、地域の看護・介護の方達と連携し、
生前からの関わりをもっていくということです。
死というものは、悲しいことに誰にでも訪れます。
避けては通れぬことであるならば、生前から関わる中で信頼関係を築き、
万が一の際は、あなたに頼めば安心ねと思って頂けるような関わりあいを
持てれば、上記の様な不安や後悔はなくなっていくと思います。
葬儀社が生前から関わる事に関して、まだまだご理解が頂けない部分が
多くあるかと思います。
しかしながら葬儀社としての役割が、大切な方とのお別れの時間を
何の不安もなく、後悔のないようにすることのお手伝いであるならば、
万が一の際に、そのお手伝いをする人達の人柄や、葬儀の内容を知って
おくことは、悪いことではないものと思っております。
これからの高齢化社会の中で、終末期を安心して過ごしていくためには、
高齢者に関わるサービスを行う企業が、包括的に協力していくことが
理想と考えます。
葬儀社の役割とは、関わる全ての方達が安心してその時を迎えられる様な
サービスを実現させることではないでしょうか。
葬儀社の使命として、実現させていきたいと思います。